地理的表示(GI)保護制度とは
産地の自然条件や伝統的な製法により生産された農林水産物食品のうち、産地に根付き、結びついた商品について、その名称を知的財産として保護するもの。
地理的表示が産地や品質の基準とともに登録されることで、その産品に国からの「お墨付き」が与えられるとともに、その商品には地理的表示と併せて、制度に登録されていることを表す「GIマーク」を付けて販売することができます。
よって、生産者の利益増進と需用者の信頼保護を図ることを目的とし、平成26年6月に制定されました。

礒崎陽輔農林水産副大臣からGI登録証を授受(平成28年10月12日 農林水産省にて)

石川県ふるさと食品  平成11年12月28日 認証
石川県産の農林水産物を主な原材料として製造された加工食品や、石川県に古くから伝わる伝統技法を用いて製造された加工食品で、県がその品質や表示について一定基準に適合していることを認証している食品です。
  1:優れた品質
    Excellent Quality
  2:正確な表示
    Exact Expression
  3:地域の環境と調和
    Harmony with Ecology

世界農業遺産 未来につなげる「能登」の一品 平成30年3月18日 認定
日本初の世界農業遺産に認定された能登。その里山里海で磨かれた選りすぐりの食品を、未来につなげる“「能登」の一品”として認定している食品です。

志賀町優良特産品  平成29年11月27日 認定
志賀町の郷土色豊かな品物の中から、厳選な審査により味・独自性・製法・材料など優れた特徴のある商品を選び認定しています。 厳しい審査基準に合格した商品が「志賀町優良特産品」です。

「能登志賀ころ柿」の歴史
当町の「ころ柿」作りの歴史は、藩政時代から農家が自家用として生産をし、現在に至るまで約400年間続けています。
古くから、干し柿に仕上げると飴色に仕上がり、果肉も柔らかく、食味に優れた優良系統の選抜を行い、現在の「最勝柿」は昭和7年頃から販売用として生産を開始しました。
昭和30年代までは、農家の冬季の副業として位置づけられ、散在的に生産されていましたが、昭和63年には、志賀町の柿植栽促進事業により、約25haが新たに植栽され、同時に栽培・加工に係る機械導入をし、本格的に生産が始まりました。
その後も、苗木の植栽や乾燥施設等の整備を進め、栽培面積が80ha迄に拡大した平成5年には、当JAで「ころ柿部会」を設立し、現在まで栽培技術の統一や、加工マニュアルの作成をし、安定的な出荷体制に取組んでいます。

最勝柿の特徴
「ころ柿」の原料となる「最勝柿」は、志賀町原産の干し柿専用種です。果実の形状は縦長の長円形で、先がやや尖っており、肉質は緻密で柔らかいのが特徴です。収穫は10月下旬頃から開始され、11月上・中旬頃にかけて収穫期を迎えます。
渋柿(完全渋柿)で果実重は200g前後、糖度は平均20%と高く、「ころ柿」に加工すると極上の品質となる石川県を代表する「ころ柿」専用品種です。

「能登志賀ころ柿」の安全・安心への取組み
「能登志賀ころ柿」は【能登志賀ころ柿生産行程管理マニュアル】を作成し、部会員全員に配布。マニュアルは、【原料柿の確認】、【ころ柿加工方法の確認】、【衛生管理】の3つの点検項目があり、部会員一人一人が原料柿の生産から加工・衛生管理までチェックを行ない、安全・安心に対する意識を高めています。
当JAのチェック体制として、【能登志賀ころ柿生産行程管理マニュアル】の点検項目に沿って検査・確認を行なっています。
【原料柿の確認】は、部会員は、圃場の場所、栽培柿の品種等を記載した栽培履歴を収穫後JAに提出し、その記載内容を確認します。【ころ柿加工方法の確認】、【衛生管理】は、11月~12月の期間に部会員全員を対象にJA担当者と部会役員で構成された「能登志賀ころ柿製造検査チ―ム」による現地検査を実施し、原料柿の安全性、加工方法の遵守、加工場や加工者の衛生管理状況等、出荷に対し問題がないか確認しています。
検査で不十分と判断された場合には、生産者に対し是正を求め、是正が認められない場合は出荷できないこととしています。
また、これらの検査に合格し生産された「能登志賀ころ柿」は、集出荷施設において当JAが指名する検査員が製品を検査することで、出荷規格を遵守しているか点検し、最終製品を確認しています。

「能登志賀ころ柿」の生産・加工工程

「能登志賀ころ柿」Q&A
「能登志賀ころ柿」の表面に付いている白い粉について

白い粉の主成分は、ブドウ糖と果糖からなる結晶です。
柿の皮をむき、乾燥させ、手揉みをすると、柿の中の水分が出てきます。同時に果実に含まれる糖分(果糖)がにじみ出て結晶となります。
ころ柿に含まれる天然のブドウ糖は上品な甘さを持ち、低カロリーです。また、ブドウ糖は脳を活性化する働きを持った、脳のエネルギー源です。
ころ柿を温度の高い場所に保存されていた場合やころ柿の中に水分が多く残っていた場合、表面に付いている白い粉が溶けてベタベタになる場合があります。そのままお召し上がり頂いて問題はありませんが、同じ状態でそのまま保存を続けるとカビが発生する場合がありますので、お早めにお召し上がり下さい。
直射日光や高温多湿の場所を避け、冷蔵庫や冷凍庫など涼しい場所に保管頂ければ、美味しくお召し上がり頂けます。

「能登志賀ころ柿」の表面に黒い変色部分があるものについて

カビではありません。
柿に含まれるポリフェノールの一種である「タンニン」という成分が変化した「タンニン鉄」です。
「タンニン」は最勝柿のような渋柿の渋みの成分で、柿を乾燥する段階で渋みを感じる「水に溶けるタンニン」から渋みを感じない「水に溶けないタンニン」に変化し柿の中に残ります。ころ柿表面の黒い斑点は、「水に溶けないタンニン」が柿に含まれる鉄分と反応してできた「タンニン鉄」によるものです。安心してお召し上がり下さい。

酸化防止剤「二酸化硫黄」について

くん煙時に使用したものです。

「能登志賀ころ柿」の加工工程には柿の皮むき後に「硫黄くんじょう」を行います。

「硫黄くんじょう」とは、熱で硫黄の粉を燃焼させ、吊るした「能登志賀ころ柿」をくん煙します。この「硫黄くんじょう」に使用するのが「二酸化硫黄」です。
「硫黄くんじょう」の効果には、
1.ころ柿の酸化防止と果肉色をきれいにする。
2.制菌作用によりカビや雑菌の繁殖を抑える。
3.柿の乾燥を促進する効果
等があります。
「二酸化硫黄」の使用量や残留量は、食品衛生上問題のない量です。安心してお召し上がり下さい。


「能登志賀ころ柿」レシピ

材料
エーコープゼリーの素 クール・・・70g(1袋)
水・・・300ml
ころ柿2Lサイズ・・・2個
作り方
①ころ柿を1㎝角に切って、型にいれておきます
②熱湯(80℃以上)300に、ゼリーの素70g(1袋)を加え、よく溶かします。
③①へゼリー液を流し固めます。

※室温でも固まりますが、冷蔵庫で冷やしていただきますと一層おいしく召し上がっていただけます。




材料 ホームベーカリー使用
☆強力粉・・・280g
☆バター・・・10g
☆砂糖・・・17g
☆スキムミルク・・・6g
☆塩・・・5g
☆冷水(5℃)・・・200ml
ドライイースト・・・4.2g
固めのころ柿・・・80g
作り方
①ころ柿はへたと種を取り除き、5㎜角に刻む。
②パンケースに☆を順に入れて、本体にセットします。
③ドライイースト容器にドライイーストを入れる。
④手で投入機能を選択し、スタート!
⑤途中、ころ柿を投入し、焼き上げる。
⑥焼き上がったら、パンケースを取り出し、2分程度冷ましてからパンを取り出す。
※ころ柿を入れすぎると、水分の多い“ベチャベチャ”としたパンになるので、気を付けてください。


Copyright(c) JA Shika All right reserved.